SAVE KYOTO

2016.7.22

「仏像から見えるむかしの人たちの想いだリン!」

こんにちリン!

トラりんだリン!

 

 

トラりん:ボク、これから淺湫(あさぬま)研究員に彫刻のことを教えてもらいに行くリン!

みんなもボクたちと一緒にお勉強しよう♪

 

淺湫研究員:おーい!トラりん、こっち、こっちー!

今日は、仏像を時代の流れに沿って案内するね。

さて、どんなことが見えてくるかな?

 

 

トラりん:この像は?

なんだかとっても優しそうな顔をしているリン☆

 

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淺湫研究員:これは、「阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)(京都国立博物館所蔵)」だよ。

みんなは教科書などで、定朝(じょうちょう)という名前を耳にしたことがあるかな?

定朝は平安時代の仏師(ぶっし)で、今から950年~1000年前に活躍した人だよ。

トラりんが感じたように優しい表情と、おだやかな作風が特徴なんだ。

例えば、満月はしっかりとした形があるのに、ふわっとして見えるよね。

定朝やその弟子たちの作品には、そういった雰囲気を感じることができるんだ。

 

トラりん:ピッタリの表現で、わかりやすいリン!

 

 

淺湫研究員:続いて、「観音菩薩跪坐像(かんのんぼさつきざぞう)(重要文化財・地蔵院(じぞういん))」を見てみよう。

 

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トラりん:あれ?さっきの像は座っていたのに、こっちの像は何をしているリン?」

 

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淺湫研究員:いいところに気が付いたね。

片足を上げているのは

今にも立ち上がろうというところで、こちらへ迎えに来ようとしている姿なんだ。

手に持っているのは蓮(はす)の花で、ここに人を乗せて阿弥陀如来がいるという西の方の浄土(じょうど)(天国)へ連れて行ってくれるんだよ。

 

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トラりん:なるほどー!迎えに行こうと、「よいしょ」と立ち上がるところなんだね。

 

淺湫研究員:この姿勢は、平安時代後期以降の作品に多く見られるよ。

平安時代の貴族たちは、みんな「一瞬でも早く阿弥陀の浄土へ行きたい」と思っていたんだ。

実は仏像にも流行があって、定朝はこのような願いにうまくかなうような作品を作ったので、平安時代に一世(いっせい)を風靡(ふうび)したよ。

そしてそのスタイルは、100年以上にわたり続いたんだ。

 

 

トラりん:こっちの像は・・・「伝観音菩薩(でんかんのんぼさつ)・勢至菩薩立像(せいしぼさつりゅうぞう)(重要文化財・清水寺)」って書いてあるリン☆

・・・ハッ!!立っている!!

 

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淺湫研究員:よく見ると、左足が少し曲げられているよね。

これは、片足を一歩踏み出しているところをあらわしているんだ。

 

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トラりん:時代が流れるにつれて、どんどんボクたちの方へ向かって来ているリン!

でも歩いているところまで表現したら、さすがにこれ以上仏さまを身近に感じられる表現はないよね!

 

淺湫研究員:本当にそうかな?

じゃあ、「薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)(京都・妙光寺(みょうこうじ))」を見てみよう。

 

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トラりん:あれ?この像は、なんだか今までのものと雰囲気が違うね・・・

あっ!目がうるうるしている!!

どうしたリン?!

 

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淺湫研究員:これは玉眼(ぎょくがん)」といって、水晶を使っているんだよ。

生きているような仏を表現するために、仏師の一派である奈良仏師(のちの慶派(けいは))によって平安時代のおわりころに開発された技法なんだ。

そして仏像の基本パターンとなり、今でも用いられているんだよ。

 

トラりん:目の力って凄いリン!

まるで、本物の仏様が目の前にいるみたいだリン!

 

淺湫研究員:そうなんだ。鎌倉時代の人々は「一目でいいから、本物の仏に会いたい」と思うようになったんだ。

また、貴族から武士の世の中になって、動きのある写実的(しゃじつてき)な作品が好まれ、多くなるんだ。

2階のミュージアムカートではこの「玉眼模型(もけい)」を実際に体験することができるから、みんなで行ってみよう!

あ、そうそう!ミュージアムカートの内容は様々だから、他の教材が出ている場合はナビゲーターさんにお願いすると出してくれるよ。

 

 

トラりん:到着だリン☆

ナビゲーターさん、よろしくお願いしますリン!

 

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パカッ。

トラりん:えぇ!!

 

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ナビゲーターさん:ごめん、ごめん。(笑)

ビックリさせちゃったね。

ここでは仏像のパーツを自分の手で嵌(は)めることで、構造を理解することができるよ。

トラりんもやってみる?

 

トラりん:もぉぉぉおお!

ボクが壊しちゃったのかと思って、冷や汗出たリン!!

もちろん、やらせてもらいたいリン!

 

ナビゲーターさん:はい、これが玉眼だよ。

それを仏像裏側の目の位置に置いてね。

 

トラりん:これが目?ビー玉みたいに丸い形なのかと思っていたリン!

 

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ナビゲーターさん:そうなの、実は楕円(だえん)形をしているんだよ。

他のパーツも、どんどん嵌め込んでみよう。

 

トラりん:嵌め込む・・・これであってるリン?

 

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完成☆

 

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トラりん:・・・・・・

 

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トラりん:そんなに見つめられたら、照れるリン///

 

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淺湫研究員:ハハハ。

玉眼を使うと、それだけリアルに感じるということが証明されたね。

 

トラりん:ドキドキしちゃったリン☆

こんな風に、仏像に命を吹き込んでいたんだね!

 

淺湫研究員:仏像の内側を見る機会は少ないから、実際に体験してみるとわかりやすいよね。

 

トラりん:仏像は、時代によって人々の想いを背負って形を変えてきたリンね。

 

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